松阪牛（三重県）ブランド牛の紹介
松阪牛とは、松阪市を中心とする三重県内で肥育される黒毛和種の牛です。但馬牛とも呼ばれる品種で、ブランド牛の代名詞的な存在として有名です。松阪市の地域でも牛肉が食べられるようになったのは、明治時代の近代化以降です。昔は農耕用として育てた牛を肉牛として販売することもありました。牛肉を食べる文化が根付くころになれば、松阪牛を肥育するための技術も確立されていました。厳選したエサを与えて、約3年間にわたって肥育をすると肉質が抜群に素晴らしい松阪牛となります。ブランド牛としての素質を十分に持った肉質の良さがあったため、市場に出回るようになってからはすぐにブランド牛として絶大な人気を誇るようになりました。
松阪牛として出荷させるためには、厳しい格付け審査を受ける必要があります。生産者ごとに秘伝の肥育法を持っていて、ビールを飲ませて育てる方法が紹介されることもあります。厳しい審査を通すためには、牛の生態を熟知して入念に肥育を行わなければなりません。日本で肉食の文化が定着してからの歴史は短いものですが、生産者の努力のおかげで世界的にも誇れる松阪牛が生産されています。
最上位の等級に選ばれる松阪牛は入手することが難しくて非常に高価なものですが、値段は高くても人気が衰えることがありません。一度でも松阪牛の美味しさを知ってしまえば、何度でも食べてみたくなるだけの魅力があります。すき焼きにして食べるときには、口の中でとろけてしまうような軟らかさがあります。ステーキにするときには、塩だけの味付けでも肉の赤身や脂身の甘さが際立ち、絶妙な口どけ感も楽しむことができます。風味も素晴らしいため、野菜などの他の食材と一緒に煮込めば料理全体の美味しさまで倍増させることができます。特に高価な松阪牛は、霜降りの部分が美しいのが特徴です。上質なものであれば、霜降り肉であっても脂こっさを感じることがなく、すき焼きや焼肉で食べても後味がすっきりとしています。
